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AI活用

「まだ使えるし」で、買い替えをずっと先延ばしにしてた

「まだ使えるし」で、買い替えをずっと先延ばしにしてた

シャンプー台が、 小さく軋む音を出すように なってた。

お客さんを 寝かせるたびに、 ギシッ、と。

本人は 気にしてないと思う。

でも、 僕の耳には ずっと残ってた。

買い替えた方が いいのは、 わかってたんです。

なのに、 ずっと 先延ばしにしてた。

「まだ使えるし」が、 いちばん便利な 言い訳だったんですよね。

「もったいない」で、動けなかった

正直、 お金を使うのが 苦手で。

特に、 店の設備みたいな、 すぐ売上に ならないものは。

「まだ動くのに、 買い替えるのは もったいない」

そう思ってた。

でも、 よくよく考えたら、 おかしいんです。

仕入れや シャンプーの在庫には、 ちゃんとお金を出す。

なのに、 お客さんが いちばん長く 触れてる場所には、 出し渋ってた。

軋む音を 聞こえないフリして、 今日も明日も 使い続ける。

「節約」のつもりが、 ただの「先延ばし」に なってたんです。

AIに相談したら、「いくら」を聞かれなかった

ある夜、 営業のあとに、 AIに打ち込んでみた。

「古いシャンプー台を 買い替えるか迷ってる。 高い買い物だし、 まだ使えるんだけど」

てっきり、 「予算は?」とか 「いくらまで出せる?」とか、 お金の話を されると思ってた。

でも、 返ってきたのは 違った。

「その台に座るのは、 どんなお客さんですか?」

…あ。

そこからだったか、と。

僕、 ずっと 「いくら」の話で 止まってた。

でも本当に 考えるべきは、 「誰のための お金か」だった。

何度も 来てくれる、 あの人たちの顔が、 浮かんだんです。

値段で迷ってたけど、 本当の問いは 「誰のため」だった。

広告費をかけない店が、お金を使うべき場所

うちは、 広告にお金を ほとんどかけてません。

チラシも、 ネット広告も、 ほぼゼロでやってきた。

そのかわり、 来てくれた人が、 また来てくれる。

ありがたいことに、 リピートは 9割を超えてます。

ここで、 AIの一言が 効いてきた。

同じ人が、 同じ椅子に、 何十回も座る。

ということは。

その1回1回の 座り心地が、 何度も 効いてくるってこと。

広告で 新しい人を 呼ぶ代わりに。

今いる人が 触れる場所に、 お金を回す。

そう考えたら、 急に、 迷いが消えた。

広告費をかけない店ほど、 お客さんが触れるものに お金を使うべきだった。

買い替えた、というより「投資した」

結局、 新しいシャンプー台を 入れました。

決して、 安くはなかった。

でも、 入れた次の日。

いつもの常連さんが、 台に寝た瞬間、 「あー、これ 気持ちいいですね」 って言ってくれた。

それだけで、 もう 元は取れた気がした。

ものを買った、 というより。

あの人が 目を閉じる時間に、 投資した。

そういう 感覚なんです。

数字には すぐ出ない。

でも、 こういう小さい積み重ねが、 9割の人が また来てくれる理由に なってる気がします。

「コスト」だと思うと出せないお金も、 「体験への投資」だと思えば、 出せるんですよね。


設備投資なんて、 大げさな話じゃ ないと思う。

要は、 そのお金が 誰を笑顔にするのか。

それだけの 話だったんです。

僕は値段ばかり見て、 肝心の「誰のため」を すっ飛ばしてた。

AIは、 答えを くれたわけじゃない。

ただ、 僕が見落としてた 問いを、 そっと 置いてくれただけ。

軋む音は、 もう しなくなりました。

その静かさが、 ちょっとだけ、 誇らしいです。

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