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AI活用

レシートの束を、月末にいつも見ないふりしてた

レシートの束を、月末にいつも見ないふりしてた

月末になると、 引き出しを開けるのが、 ちょっと憂鬱だった。

中に入ってるのは、 くしゃくしゃになった レシートの束。

材料の仕入れ、 ガソリン代、 店の細かい消耗品。

「あとでまとめよう」で 放り込んだやつが、 気づけばこの厚さになってる。

正直、 見たくなかったんですよね。

なんで、あの束があんなに憂鬱だったのか

別に、 計算が難しいわけじゃない。

一枚ずつなら、 どうってことないんです。

でも、 溜まると話が変わる。

何十枚のレシートを、 一枚ずつ広げて、 日付を見て、 何に使ったか思い出して、 電卓を叩く。

これを月末に まとめてやると、 まあまあ、しんどい。

しかも、 だいたい合わない。

どこかで一枚 見失ってて、 数字が ぴったりこない。

その「合わない」が 気持ち悪くて、 また後回しにする。

で、翌月には 束がもっと厚くなってる。

憂鬱だったのは金額じゃなくて、"溜めて、後回しにして、また溜める"ループの方だった。

写真を一枚撮って、AIに投げてみた

きっかけは、 たまたまだった。

いつものように 束を広げてて、 ふと思ったんです。

これ、 AIに読ませたら どうなるんだろう、って。

一枚、 スマホで写真を撮って、 そのまま貼ってみた。

「このレシート、 日付と金額と、 何に使ったか、 表にして」

そしたら、 きれいに 分けて返ってきた。

日付、 店の名前、 金額、 たぶんこの費目、って。

面白くなって、 残りの束も ぜんぶ撮って投げた。

一枚ずつ電卓を 叩いてた時間が、 写真を撮るだけの 時間になった。

合計も、 費目ごとに 出してくれる。

もちろん、 読み間違いはあります。

手書きの走り書きなんかは、 AIでも 「これ何て書いてます?」 ってなる。

でも、 ゼロから全部やるのと、 出てきた表を直すのとじゃ、 重さが全然ちがう。

やってくれたのは計算じゃなくて、"最初のとっかかり"を作ってくれたことだった。

いちばん変わったのは、"逃げなくなった"こと

やってみて、 いちばん変わったのは、 金額の正確さじゃない。

逃げなくなったこと。

うちは、 父と妹と、 3人でやってる 小さな店です。

広告費も、 ほとんどかけてない。

だから、 出ていくお金の一つひとつが、 けっこう効くんです。

なのに、 その出ていくお金を、 いちばん 見ないようにしてた。

見るのが 憂鬱だから、 後回しにして、 月末にまとめて うんざりする。

写真を撮って 投げるだけ、 になってからは、 その日のうちに 片付くようになった。

溜まらないから、 憂鬱にならない。

憂鬱じゃないから、 逃げない。

AIが減らしてくれたのは、作業の時間より、"見ないふりしてた時間"の方だった。

AIは税理士じゃない。下ごしらえまで

ひとつ、 勘違いしないように してることがある。

AIは、 税理士じゃない。

出してくれた表を、 そのまま 信じきったりはしない。

費目の分け方が 微妙な時もあるし、 金額を 読み違えることもある。

最後は 自分の目で確かめる。 迷うところは、 ちゃんと人に聞く。

AIにやってもらうのは、 あくまで 下ごしらえまで。

材料を 洗って、切って、 並べてくれるところまで。

味を決めるのは、 こっちの仕事です。

この線を 引いておかないと、 たぶんどこかで 痛い目を見る。

全部渡すんじゃなくて、"面倒な最初"だけ渡す。それくらいが、ちょうどいい。


引き出しの中の、 くしゃくしゃの束。

あれを見ないふりしてた 月末が、 けっこう長く続いた。

大した金額の 話じゃないんです。

でも、 「見たくないものから そっと目をそらす癖」って、 たぶん数字だけの 話じゃなかった。

写真を一枚撮る。 それだけで、 逃げなくて よくなった。

小さな店の、 小さな一円を、 やっとちゃんと 見られるようになった気がします。

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AIは若い人のものだと思ってましたが、「時間を取り戻す」って視点で見たら自分にも関係ある話だと気づきました。

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