「役割を与えると精度が上がる」の、その先の話をします
「役割を与えると精度が上がる」の、その先の話をします
「あなたは〇〇の専門家です、って入れるといいらしいよ」
これ、 最近けっこう広まってきましたよね。
僕のまわりでも、 ChatGPTを使っている人の多くが知っています。
で、実際やってみると確かに変わる。
でも正直に言うと、 役割を与えるだけでは、まだ足りないんです。
プロンプトって、 実は「役割」以外にもいくつか入れるべき要素があって、 それを知っているかどうかで結果がかなり変わります。
今回は、 僕が実際に毎日使っている中で気づいた 「プロンプトに入れると精度が上がる5つの要素」 を書いていきます。
まず「プロンプト」って何?という話
ここだけ先に整理させてください。
プロンプトというのは、 AIに送るメッセージのことです。
ChatGPTの入力欄に打ち込む文章、 あれが全部プロンプトです。
で、 ChatGPTのようなAIのことを **LLM(大規模言語モデル)**と呼びます。
めちゃくちゃ大量の文章を読んで学習したAIで、 「次に来る言葉を予測する」のが得意。
だから、 こちらが渡す情報が具体的であればあるほど、 返ってくる答えも具体的になる。
ここが大前提です。
要素①:役割(ロール)
これはもう知っている人が多いと思います。
「あなたは美容業界に詳しいマーケティングコンサルタントです」
こう入れるだけで、 AIの答えの方向性がグッと絞られます。
ただ、 ここで大事なのは具体性です。
「専門家です」だけだと弱い。
「美容業界で10年以上の経験があり、個人サロンの集客を専門にしているコンサルタント」
ここまで書くと、 返ってくるものの質がもう一段上がります。
要素②:背景・状況(コンテキスト)

これ、 意外と抜けがちなんですが、 実はいちばん効くかもしれません。
コンテキストというのは、 「今自分がどういう状況にあるか」です。
たとえば、
「SNSの投稿文を考えて」
これだけだと一般論しか返ってきません。
でも、
「春日市で個室メンズサロンを経営しています。客単価は8,000円で、40代のビジネスマンがメインです。新規集客が伸び悩んでいて、Instagramのフォロワーは300人くらいです」
ここまで伝えると、 AIはあなた専用の答えを返してきます。
これが「コンテキストを渡す」ということです。
自分の状況を言語化する力が、 ここでめちゃくちゃ活きてきます。
要素③:制約・条件(ルール)
「やってほしくないこと」を伝えるのも、 かなり効きます。
たとえば、
「専門用語は使わないでください」
「500文字以内でお願いします」
「箇条書きではなく、話し言葉で書いてください」
こういう制約を入れると、 AIは「これはやっちゃダメ」がわかるので、 的外れな回答が減ります。
人に仕事を頼むときも同じですよね。
「こういうのはやらなくていいから」 って言ってあげた方が、 相手は動きやすい。
AIもまったく同じです。
要素④:出力の形式(フォーマット)

これ、 知らない人がけっこう多いんですが、 どんな形で出してほしいかを指定するだけで、 使いやすさが全然変わります。
「表形式で出して」
「箇条書きで5つ」
「メリットとデメリットを分けて」
「〇〇と△△を比較する形で」
フォーマットを指定しないと、 AIは長い文章でダーッと返してくることが多い。
でもフォーマットを指定すれば、 そのまま使える形で出てきます。
僕がよく使うのは、
「表形式で比較してください。列は〇〇、△△、□□で」
これだけで、 コピペでそのまま使えるものが出てきます。
要素⑤:具体例(サンプル)
最後に、 これがいちばん精度を上げるかもしれません。
「こういう感じで」という例を1つ見せる。
たとえば、
「以下のような文体で書いてください: "いやー、これ本当に伝えたいことなんです。AIって、同じツールを使っていても、聞き方ひとつで返ってくるものが全然違う。"」
こう例を見せると、 AIはそのトーンに合わせて書いてくれます。
これを**Few-shot(フューショット)**と言います。
例を見せて、 「こんな感じでお願い」って伝えるやり方です。
逆に例を見せないのはZero-shot(ゼロショット)。
例がないから、 AIは自分の判断で書く。 だから当たり外れが大きくなる。
知っている人が少ないけど、 効果は絶大です。
5つ揃えると、こうなる

まとめると、 プロンプトに入れるべき5つの要素はこれです。
① 役割 → 誰として答えてほしいか
② 背景 → 今どういう状況か
③ 制約 → やってほしくないこと
④ 形式 → どんな形で出してほしいか
⑤ 具体例 → こんな感じで、という見本
この5つが全部入ったプロンプトを見ると、 けっこう長いです。
でもその分、 返ってくるものの精度がまるで違います。
正直、 「役割を与えるだけ」と 「5つ全部入れる」では、 体感で3倍くらい使えるものが出てきます。
ここまで知っていれば十分なAI用語
今回の記事に出てきた用語だけ整理しておきます。
AIに送る指示文。ChatGPTの入力欄に打つ文章のこと。
大規模言語モデル。ChatGPTの中身のAI技術。
AIに渡す背景情報・状況。これがあると回答の精度が上がる。
AIが文字を数える単位。長すぎると途中で切れる理由。
AIがもっともらしい嘘をつくこと。要注意ポイント。
例を見せてから質問するやり方。精度が上がりやすい。
例なしでいきなり質問するやり方。手軽だけど精度はやや落ちる。
ChatGPTの中に作れるカスタムAI。自分専用の助手が作れる。
全部覚える必要はないです。
でも、 「あ、これ聞いたことある」 くらいになっておくと、 AI関連の情報を見たときの理解度がかなり変わります。
「知っている」と「使える」の間には壁がある
ここまで読んで、 「なるほど、5つの要素ね」と思った方。
ありがとうございます。
でも正直に言うと、 知っているだけでは使えないんです。
これが難しいところで、 実際にプロンプトを書こうとすると、
「役割は何て書けばいいんだ?」
「背景ってどこまで書くの?」
「制約って具体的に何を入れれば?」
ってなるんです。
ここの「知っている→使える」を埋めるのが、 いちばん大事なステップだと僕は思っています。
次の記事では、 もう少し実践的な話を書いていきます。
読んでくれた方から、こんな声が届いています
過去の記事を実際に試してくれた方が連絡をくださいました。
自分の仕事をAIに伝えるために、まず言語化するっていう発想がなかったです。やってみたら、AIの返答が全然変わって驚きました。
— 30代・フリーランス
「AIに聞く前に、自分の仕事を言語化してみるといい」を読む →AIは若い人のものだと思ってましたが、「時間を取り戻す」って視点で見たら自分にも関係ある話だと気づきました。
— 50代・経営者
「AIを学ぶことは、時間を取り戻すことだと思う」を読む →

