美容師の僕が、自分の「分身」をテキストファイルで作った話
自分のことって、 いざ説明しようとすると、 思ったより難しいんですよね。
AI臭さを消そうとしていた流れで、 僕はある時、 自分の仕事そのものを テキストにまとめた。
人格とかゴールだけじゃなくて、 現場で見てきたことまで 全部渡した話です。
ちゃんと答えてほしいなら、先に「前提」が必要だった
最初の頃は、 必要なことをその都度 説明していたんです。
FALAPはどういう店なのか。 どんなお客さんが多いのか。 何を大事にしているのか。
でもこれ、 毎回やるには重かった。
しかも少し省くと、 返ってくるものが すぐ一般論に戻ったんです。
清潔感。 第一印象。 好印象な髪型。
間違ってはいない。 でも、 そこじゃなかった。
僕が欲しかったのは、 現場で何度も見てきた温度のある言葉だった。
前に、 人格やゴールを先に渡すのが 大事だと書いたんですが、 その先があったんですよね。
AIに足りなかったのは、文体より先に仕事の前提でした。
だから、自分の仕事をまるごと書き出した
そこでやったのが、 頭の中にあったものを 全部テキストにすることだった。
FALAPの方針。 お客さんへの考え方。 メニューをどう作って、 何を削って、 何を残したのか。
たとえば、 派手さより扱いやすさを 優先した理由。
一回だけ整う髪型より、 家でも崩れにくい形を 大事にしていたこと。
カウンセリングで、 言葉そのものより、 ためらい方を見ることがあったこと。
商品づくりの理由も入れた。
THE LIFTやTHE LIGHTを なぜ作ったのか。
ただ新商品を増やしたかったわけじゃなくて、 サロンの仕上がりを 家でも再現しやすくしたかったこと。
何を足したくて、 何を入れたくなかったのか。 そこまで書いた。
いやー、 これは地味でした。
でも書いてみると、 20年やってきた中で 当たり前になっていた判断に、 ちゃんと理由があったんです。
AI用の資料を作ったはずなのに、先に自分の仕事が整理されました。

渡したあと、返事の「たとえ」が変わった
ここがいちばん大きかったです。
同じテーマで聞いても、 そのテキストを渡す前と後で、 返ってくる答えの立ち上がりが かなり変わった。
前は、 誰にでも当てはまる話に 寄りやすかったんです。
でも渡したあとは、 話が急に現場から 始まるようになった。
40代のお客さんが、 本当に気にしていたのは何か。
メニュー表を見た時に、 どこで迷って、 何があると決めやすかったのか。
商品の説明で、 機能を並べるより先に、 どんな朝が楽になるかを 言った方が伝わりやすかったこと。
そういう、 仕事の中で見てきた場面から 答えが出てきたんです。
文章がうまくなったというより、 立っている場所が変わった感じだった。
その時にやっと、 事業の分身みたいなものが できた感覚があったんです。
一般論を返すAIから、現場を知っているAIに近づいたんです。

面倒だったけど、一回作る価値はかなりあった
正直、 作るまではめんどくさかったです。
自分の考えなんて、 分かっているつもりに なっているじゃないですか。
でも実際は、 分かっていることと、 言葉にできることは 別だったんですよね。
一回まとめてからは、 毎回ゼロから説明しなくてよくなった。
聞くたびに軸がブレにくくなった。 たたき台も、 かなり使いやすくなった。
しかも、 別の相談にも そのまま使い回せた。
これ、 美容師だけの話じゃないと思ったんです。
整体でも。 工務店でも。 ひとりでやっている商売でも。
たぶんそれぞれに、 外から見えにくい判断軸が あるじゃないですか。
何を大事にしていたのか。 どんなお客さんに向いていたのか。 何はやって、 何はやらなかったのか。
そこを先に書いて渡すと、 AIの返事はかなり変わった。
すごいプロンプトを探す前に、 自分の仕事を一回説明してみる。
僕には、 それがいちばん効いたやり方でした。
読んでくれた方から、こんな声が届いています
過去の記事を実際に試してくれた方が連絡をくださいました。
自分の仕事をAIに伝えるために、まず言語化するっていう発想がなかったです。やってみたら、AIの返答が全然変わって驚きました。
— 30代・フリーランス
「AIに聞く前に、自分の仕事を言語化してみるといい」を読む →AIは若い人のものだと思ってましたが、「時間を取り戻す」って視点で見たら自分にも関係ある話だと気づきました。
— 50代・経営者
「AIを学ぶことは、時間を取り戻すことだと思う」を読む →

